金木犀

金木犀の香りがして、たまらなくなって本屋に向かった。 なんとなく買ったその本を読んで、また違うたまらない気持ちになって。 コーヒーをすすりながら、色々考えて、どこかに行きたくなった。 次の休みになったらガソリン代の上限を決めてどこかに行こうかなと思った。 サイコロでも振って、1なら北、2なら東みたいな感じで。 5か6だったら昔世話になった人をアポなしで訪ねてみるとか(笑) 目的地を決めないでとにかく直進して突き当たったら左折、1時間経ったら次の角で右折を繰り返してみたり。 知らない街で迷子になったり、鈍行列車で一日で行ける距離の限界に挑戦したり。 金木犀のその香りで、こんなにも感傷的になれるのは僕が日本人だからでしょうか。 とにも、かくにも。金木犀の香りはたまらない匂いなのです。B-UP口コミ